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【耕種派遣】梅栽培関連業務 × 特定技能2名

支援前の課題

毎年、収穫時期となる6~7月に人手が不足する。一方自社も含めて近隣の梅栽培農家では、外国人の受け入れ事例がなく、雇用時の手続きや活用ノウハウに不安があった。

支援内容

派遣人材

大分県で技能実習2年を修了したベトナム人2名(日本語レベルN3)を派遣。両名はともに母国の実家が農家で、将来は母国に帰り、日本で学んだ栽培技術を広めたいという意思を持つなど向学心が旺盛。支援計画は当社が作成し、派遣契約は3ヶ月ごとに更新する。

就業前研修

派遣前に、日本語によるオリジナル教材を用いたGAP研修、リスク管理、リーダーシップなどに力点を置いた独自のプログラムを受講。技能実習時代に体験した作業のフローを整理させ、作業工程を理解できるようにしている。当社ではこうした就労前研修に加え、2年目、3年目にも研修を実施するなど、体系的な教育プログラムを用意している。さらに就業開始にあたっては、指導員の資格をもった当社指導員が、勾配のきつい斜面での草刈り作業や収穫作業を想定し、脚立使用時の注意事項や、転倒・滑落を防止するための安全対策について細かく指導した。

就労環境

勤務時間は昼の休憩を含め原則8時~17時であるが、収穫時期には早朝(6時~)勤務もある。梅は、収穫後に塩漬けし梅干しにし、これを階級に分ける選別作業があるが、雨天時等は倉庫内でこの作業も行う。選別作業は従来日本人にしか任せていなかったが、畑作業に加えて収穫後の選別作業も委ねていただいた。休日休暇は原則週休2日、有給も取得可能。生活拠点は農園まで10分程度の一軒家。2名共同生活として車での送迎を行っていただいている。当社では派遣先の事情に応じ一律のルールのもと、通勤の実費手当、住宅手当(一部)を支給している。また、自動車免許の取得を希望する場合、申込や事前の教育サポートを行なっている。取得費用は本人負担だが、貸付制度を用意。

福利厚生

A社ではバーベキュー等を実施しているほか、地域交流の一貫として休日には地元観光や川遊び・釣りなどを計画している。

人材管理

派遣スタッフ2名からは随時勤務報告を提出させているほか、定期的に当社のマネージャーが面談を実施している。日々の問い合わせ、連絡手段としてはLINEも活用している。

導入後の効果

日本人就業者の補完、代替要員として受け入れたが、人物としても高評価で、一緒に仕事をする上で支障はないとのこと。即戦力として有効活用いただいた結果、収穫作業の効率は改善、売上も増加した。5年程度の長期受け入れを前提に契約更新をしていくことに加え、計画的に増員することも検討したいとのこと。当社側に対しては、自動車免許やフォークリフト免許の取得を推進して欲しいとの要請をいただいた。当社としては、今後人材リソースの拡充とともに、リーダーやマネージャーを育成し、チームとして派遣できるよう体制強化を図っていく。